26歳出遅れ既卒が10年で年収300万から年収1000万まで伸ばした話

平凡文系サラリーマンが年収を効率よく上昇させていった実体験だったり、転職・昇進によるキャリア形成について語ったりしてます。

自分のキャリア振り返り⑤:大卒直後、大手日系メーカー振り返り編(年収300万弱)

あかん・・・新規記事を投稿したと思ったらまさかの内容重複…。すみません。

まさかここまで長くなるとは思いませんでしたが、大手日系メーカー振り返り編です

 

あのまま仕事を惰性で続けていたらどうなっていたか

モチベーション低く、スキルも能力も低く、おまけに何かあると本社に駆け込みかねないような社員は正直使いづらいかと思います。このままこのレベル感の社員として残っていたとしても限定的な業務のみをやらせ、重要な仕事が任せられるような人材にはならなかったかと思います。典型的な日系大手なので特に若手を辞めさせるようなことはしない会社ですが、最低限のスキルと低い給料で働き続けることになっていたのではないかと思います。3年後には転属願いも出せたかもしれませんが、正直仕事のレベルや使いづらさを考えると受け入れ先の部署もなかったのではないかと思います。ただ、よほどのことがない限り「40年勤めあげる」ことは出来たかもしれません。ポジションもおそらく部下なし係長どまり、年収は最大で650万円までいければ良いほうだったのではと思います。

 

あの仕事で活躍するにはどんなことをすべきだったか

では、もしこの仕事で実力をつけ活躍できるレベルに持っていくには何が必要だったか。ポイントとしてはいくつかありますが:

 

・自分が如何に業務内容を理解してないことをきちんと上司に話し、一からまた教えてもらう

経理のキャリアで自分を伸ばしていくと決め、資格取得なども含め勉強をする

 

の2つは必須だったのではないでしょうか。特に一つ目は自分が苦手とする「自己開示」を必要するステップなので「俺の能力はこんなはずではない」、とかすかに持っていたプライドを捨てるとこがどこまでできるか次第だったかもしれません。

 

2つ目に関しても初めから志が低かったので、どのようにしたらば経理としてやっていくだけのモチベーションが確保できたか非常に疑問が残ります。

 

正直今振り返っても厳しいですね。根性なしなところは今も当時もそんなに変わらないので、ここでよっぽど根性が叩き直されないような環境でかつそこに自分が耐えていないと「活躍」とまではいかなかったかもですね。



結局なんで自分は辞めたかったのか

プライドの高さ「自分はこの程度のはずじゃない」という思い込み

周りから見放されかけながらもどこかで「俺はこんな能力の低い人間じゃない、環境さえ変えればもっと輝けるはずだ!」思ってました。例によって根拠はないのですが結果的にそれによって転職に救いを求めたと思います。

 

すごろくの上がりがある程度見えてしまった

あとはやはり違和感を覚えた「40年働き続ける」という先輩社員の言葉です。40年続けることを前提にするとなんとなくですが自分がリーチできる年収や階級レベルというのもある程度想像がついてしまい。いわゆるすごろくの上がりが見えてるような気がしてしまったと思っています。部長クラスで上がりで1000万ちょい、ここまで行くのに50歳で行ければ早い方。此処でもすでに狭き門ですが、たとえ課長クラスであっても上がりで850万くらい、これも早くて40代半ば、大多数が係長プラスアルファくらいでキャリアを終えるとなると700万くらい。自分も大多数のところにハマるとなると自分が将来できるレベルの生活が見えてしまうことにとても違和感を覚えました。

 

自分の仕事が何かビジネスに影響しているように感じられなかった

これもあとから振り返ると感じたところですが、自分の仕事が何か会社にとって、あるいは会社が意思決定をする上で価値のあるものを提供できていた気がしないというのも大きかったです。ここは自分自身の想像力の欠如の問題もありますが、結果的にこういった思いが次の人材紹介会社への転職に向かっていったというようにも思います。



転職の軸として「人材紹介」はどうだったか

正直、消極的選択の中での転職活動で、通常であれば経理としてキャリアをスタートしているのにここでキャリアチェンジをするのは「せっかく大手に新卒で入ったのに勿体ない」部分はあったと客観的に思う部分もありますし、現にそういったことを仰る人材紹介会社の方もいらっしゃいました。ただ、今を振り返るとここでの踏み切りがなかったら今のキャリアも年収も仕事に対する満足度もなかったのではと思います。

 

同期の数は数十名程度で、私のあとに後数名辞めてはいますが8割程度は今でも残って頑張っています。その事自体は素晴らしいですし尊敬しているのですが、数年前の同期の集まりで転職はどう?と聞いていくと「正直業界の中で見てもうちが一番給料も高いし、その割に激務でもないから、同業他社に転職って言ってもするメリットが感じられない」らしきコメントがよく出てきました。

 

状況として、同じ会社に10年近く努めて、キャリアの方向性もある程度決まってくるとたしかに「同業界」で比べれば他社よりも各条件良いのが事実かなとは思います。これは同時に自分が「会社にしがみつかないといけない」という意識を植え付けることになります。故に、この時点で早めに「他業界への転職」をしてよりキャリアアップと年収水準の高い業界に向かうという意味でも今回の転職はすべきことだったと思います。

 

この仕事で得たことで今でも活きていること

 

正直仕事ができていたわけではないので自信を持って言えないのですが

・会計処理の概念に対する理解:意外と上層部でも前月修正の考え方や費用の見越し計上などの概念を理解していない方も多いようで、経理の上の方と会話をする上で非常に助かっています。

・会計監査に関する理解:内部監査と外部監査の違い、指摘事項のレベル感やそれに対する処分など、これも意外と中堅マネージャーくらいだと意識は薄く、ルールを守って運用してもらう際にこういった知識があると経理や監査部門を見方につけられるので非常に良かったです。

・エクセルスキル:これが間違いなく一番の収穫ですね。かなり関数を作り込んで帳簿を作ったりしていたのでこの部分は今でもかなり活きています。

 

こんなところでしょうか。豆腐メンタルのダメダメ社員でしたが、この転職は自分の人生の中でもっともやってよかった転職だと思っています。このまま惰性で残り終身雇用にしがみついてしまっていたら一体どんな人生を送っていたか想像も付きません。少なくとも今の年収やワークライフバランス、仕事の楽しさは得られていないと思います。意外と経理の専門知識も少しは残るもので、未だに経理財務の方と話をする際には非常に役立っていますし、先方からもよく分かっていると驚かれます。転職ありきではありますがとてもいい経験をこの会社ではさせていただいたのは事実だと思います。

 

それでは、次は人材紹介編ですねー!こちらも前編、中編、後編、振り返りで順番に記事にしていければと思います。

 

えぬ

自分のキャリア振り返り④:大卒直後、大手日系メーカー後編(年収300万弱)

すっかり長くなってしまいましたが後編となりました。

 

さて、一年目にして使えないうえに部門長を飛ばして人事にあれこれ言い始めるという悪手をだしてしまったおかげで経理課としても使いづらい社員が出来上がり、すでに干されるという残念なことになってしまっているわけですが。ここでいよいよ転職を検討し始めます。

 

ここで「こらえて3年経理で結果残すなりしてそこから転属考えればいい!」というとこにならないのが私らしいところです。昔から堪え性がありません。笑

 

とりあえず手始めに転職サイトに登録し始めるわけですが、とりあえず次は外資とかそういう社風が自由なところがいいだろう!と漠然とスタートし、まずはキャリアクロスという語学を活かせる、外資系案件の多いサイトに登録し、履歴書を登録しました。

 

当然ながら来る案件は経理財務系の案件ばかりですが、自分としてはそこから脱却したいばかりでして、ここもなんとなく「華やかなマーケティング・広報系」「人と関われてキャリアデザインなんかもアドバイスできそうな人事系」「新卒の時に志望していたコンサル系の第二新卒枠」というまぁ薄っぺらい動機でかたっぱしから応募を始めました。何件応募したかすでにキャリアクロスにも残念ながら履歴が残ってないのですが、50件くらいは応募したかと思います。(当時のキャリアクロスのインターフェイスもよくて、かなり気軽に応募できるようなサイトの作りになっていました。)

 

当然マーケの仕事は経験がないことからもまったく反応なし、コンサル系は新卒の時と同じくあやしい中小ベンチャー系のところばかり、人事系は当然こちらも経験がないため反応なし。応募をガンガン開始し始めて数週間「年齢も上だし、転職市場でも正直ひっかからないのが正直自分のレベルか…」と社内で干され気味なこともありかなり自信を失ってしまいました。

 

新卒で入社して一年が過ぎようとしている頃、来期は干されているとは言え経理課も人が足りていない状況でしかたなしに業務を私に追加で振るような計画でも出てきました。情けないことにそういったストレスと「またこのルーティンを今度は12か月続けるのか…」という徒労感、そこに本配属になったときの先輩社員の「これから40年間働く会社だから」という言葉がのしかかり、もともとひ弱なメンタルが耐えきれなくなり、次の仕事も決まらぬまま「退職」の相談を上司にしました。

 

上司としては正直使いづらい相手だったので正直やめてくれてありがたいくらいに思われていたとは思いますが、「とはいえちょっと考えろ」ということで1-2週間ほど再考する時間をもらったのですが、気持ち的にはもう固まってしまっており、3月に「退職します。次は決まってないので引き継ぎは時間とれます」と言ってしまいました。転職市場に於いて「次のポジションを見つける前に退職」は自分の交渉力を圧倒的にさげることになるので厳禁とされてますが、そんなことも知らず退職届を出してしまいました。ただ不幸中の幸いとして、退職することが前提なので面接などで半休も取りやすいのと、新たな仕事が自分に振られることはなくなったという点はありました。

 

さて、退職届もだしてしまい背水の陣となりましたが、手持ちの面接案件もロクにない状態でスカウトメールが来ました。それは某英国系人材紹介会社の案件で、人材紹介の仕事をしてみないか?というものでした、正直案件に飢えていたのと、人事系じゃん!ということで早速都内のオフィスまで詳しい話を聞きに行きました。

 

ここで人材紹介の仕事の内容を聞き、一番魅力的に感じたのが「リスクもあるけど自分のやったことがダイレクトな結果に見えて、お金にもつながる」といった点です。この辺りは次の人材紹介編でも詳しく触れますが、クライアントの採用案件を理解し、候補者を探し推薦、内定をもらうという流れは人事やキャリアアアドバイジング的な仕事でもあるなと感じ、一気に興味レベルが上がりました。

浅はかといえば浅はかですが、ここで一気に人材紹介業の案件に応募しまくり、外資日系含め3社面接が入りました。正直履歴書は経理の人間なので書類が通ったのは運だったかなと思います。

 

面接はどの企業も対人コミュニケーションを求められたように感じます。例えば

「今からオフィス内にいる偉い人に模擬ヘッドハンティングの電話してみて」とか

「自分の通った大学とそれよりも上のランクの大学を比べて、自分の大学を私に勧めてみて」

という交渉系の設問も多かったです。この辺りはまた別記事でと思いますが、なんとか一社から内定をいただき、もう一社は最終面接まで進んできました。

 

どちらも同じようなポジションでしたが、スペック的には

 

A社:人材紹介コンサルタント、法務チームの立ち上げメンバー、月収ベース37.5万円

B社:人材紹介コンサル見習い、契約、派遣採用チームのアシスタント、月収ベース30万

 

まず驚きだったのが、月収がいきなり30万円ラインだということ。いまの日系大手でも、月収で20万ちょい、確かに寮費や社員食堂など破格の値段で利用できるので実質的には30万くらいの給与に相当していたかとは思いましたが、消極的な転職で年収も今と同等が関の山だろうと思っていたのが額面で30万というのは非常に驚きでした。

 

さて、上記2社を比べるとA社のほうが内容も年収はよかったのですが、ここで自分は怖気づき「全く経験のない仕事の上に立ち上げメンバー、しかも法務って堅そう…」それに比べB社は月収は劣るものの今の日系の企業より高く、見習いからスタートなので無理もすくないかなと考え、最終的にB社に決めました。

 

さて、長くなってしまったのでこの辺りで一回終わりにします。次はこの転職の振り返り編です。

 

えぬ

自分のキャリア振り返り③:大卒直後、大手日系メーカー中編(年収300万弱)

というわけで経理本配属編です。ここは今思い返しても色々思い知らされたところです。いろいろ書いていたらまたも長くなってしまいましたので3本に分けることしました。というわけで中編です。まずは自分に与えられた業務の内容をご紹介します。

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自分のキャリア振り返り②:大卒直後、大手日系メーカー前編(年収300万弱)

皆様台風一過の日本、ご無事だったでしょうか。さて、こちらのブログはいよいよ本格的に体験談っぽくなってきました。まずは大卒新卒入社から退職までを回想、解説してみます。

 

採用面接から内定、本配属編

ときはリーマンショック後の景気の底から求人が戻ってきた頃でした。ただまだ新卒採用を絞る会社も多く、「一番きつい氷河期やリーマン直後」ほどではないですが「そこそこ内定とるのは大変」という感じでした。当時商学部経営学科で勉強していたこともあり、コンサルなんかに入れたら一番いいかな~と不相応なことをなんとなく思ってまして、外資日系問わずコンサル系はかなり応募しましたが、数社一次面接に通るのみであとは軒並みエントリーシートで落ちてました。

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自分のキャリア振り返り①:まえがき 出遅れ大卒から年収1000万まで

というわけでそろそろ自分のエピソードを噛み砕いてお話できればと思います。でもちょっとその前に少しだけ前置きを…

 

他の成功者とは違い私は本当に凡人です。中学で虐められ不登校気味になり、対して偏差値も高くない高校では一年次から成績が悪すぎて留年仕掛けた挙げ句、大学にも行かず家出してフリーターをしていたような人間ですのである一面では凡人以下かもしれません。

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色んな職種について知ろう:サプライチェーン・物流系職種について

日がまた空いてしまいましたが今度はサプライチェーンということで、あまり馴染みのない単語かもしれませんが、この職種は営業系の方よりもどちらかというと事務職、一般職の方のステップアップとして相性のよいものとなります。特に営業事務などで営業のとってきた案件や発注を処理する立ち位置の方、カスタマーサポートの一環で商品の手配を行ったりしている方から次年収を上げるためのステップとしては非常にふさわしい職種です。

 

ざっくりまとめると

・倉庫、物流、生産管理、購買調達、などモノの流れ、量、納期をコントロールするエキスパート

・営業事務やカスタマーサポートなどの職種からの転じやすい

外資系でも英語力があまり必要でない場合も多い

・年収はかなり開きがあり、200万から上は1500万までになり、これまで紹介してきた職種より若干低い。外資系で上を望むなら英語力必須、これ以上の年収を目指すならサプライチェーン+別部門のマネジメント領域を広げる必要あり。

 

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色んな職種について知ろう:マーケティング系の職種について

なんとかシリーズ化してきた職種紹介記事ですが、今回はマーケティング系職種です。華やかなイメージがあるので人気職種という感じですね。

 

ざっくりいうと

経理や人事のように役割がはっきりと分かれておらず、企業の規模によっては様々な業務を兼任していることがほとんど

・花形職種とされることも多く、人気も高い。華やかな人が多いのも事実。特にアパレルはその商材そのものに対して大きな思い入れや高い興味を持っていないとなかなか成功するのは難しい

・ふわっとしてて効果測定もあまり求められないような仕事をしている人もいれば、損益や投資効果をKPIにされた事業管理者のような人も居り、同じ階層、年収層の人材でも実力に大きな差がある

・年収は400万から1800万くらいまで。それ以上のポジションだとセールスの責任者も兼務しているケースが多く、そこまで行くと3000万くらいまで見えてくる。

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